怖い話朱い塚-あかいつか-

連鎖

投稿者:逸匠冥帝さん




9月14日(金)
職場の者から奇妙な相談を受けました。

この半月ほど、夜中の2時から4時にかけて幽霊が出るとのこと。

枕元で男が「ちーみー」と繰り返しつぶやき続けるというのです。

彼はかなり霊感が強く、先月入院した病院でも霊を見たという男です。

時々その種の相談を受けていたので、無視し続けろとアドバイスしました。

その日、職場に電話がかかりました。

来る途中で転んで、左腕を骨折したので仕事を休むという連絡でした。

怪我による休みが出るのは本当に何年ぶりかのことでした。



9月17日(月)

職場でちょっとした騒ぎがありました。

先週骨折した者と同じセクションの者が松葉杖をついて現れたからです。

地域の運動会で走って、左足のかかとにひびが入ったということ。

一部の者からは「何かあるんじゃないか」という意見も出たほどでした。



9月18日(火)

霊感の強い男からまた相談を受けました。

相変わらず定時に霊が現れるというので、強く拒否するようにアドバイス。

彼もいつもとは勝手が違うようで、少々不安そうでした。



9月19日(水)
仕事が翌日(20日)までかかり帰宅途中、とうとう私が事故に遭いました。

バイクが転倒し左胸を強打、左肋骨1本にひびが入りました。

「1週間で3人目だ!」

事故した瞬間に思ったことはそれだけでした。



9月20日(木)

ベッドに横になっているとき、とんでもない一致に気づきました。

3人連続の骨折事故が始まった9月14日のちょうど1ヶ月前、

8月14日に、例の霊感の強い男が交通事故に遭って入院しているのです。

そして彼が病院で幽霊を見たのが16日、2人目の骨折事故のあった日と同じ、

さらに退院したのが20日、私が事故に遭った日と同じでした。

しかも、現在彼は正体不明の霊らしきものに憑かれているのです。

そして「ちーみー」とは「血ー見ー」の意味かもと思った瞬間、

私は迷わず晴明神社へ向かっていました。



9月21日(金)

晴明神社でいただいたお札を職場に貼りました。

そして、例の男を呼びつけて一言、

「おまえ、連休中に晴明神社へ行ってお札もらってこい。これ業務命令や」



9月25日(火)

職場に行くと一番に例の男がやって来ました。

「神社へ行ったんか」

「いえ、土曜日の夜中になったら、急に呪文を唱えているような声がして、

それが2時間ぐらい続いて消えたんです。

それから夜中になっても何の声も聞こえなくなって・・・」



10月14日

伯父が病死



11月14日

職場でまた怪異がありました。

職場の者が一人で部屋にいる時、誰かに左腰を引っ張られみんなのいるところで左肩を叩かれました。

(彼女は今までの事情を知らない人です。しかも、また“左”です)

さすが私は笑っていましたが・・・(骨折に比べれば)。



それ以来、誰も事故に巻き込まれた者はいません。



   



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