怖い話朱い塚-あかいつか-

トイレ小話

投稿者:かんたつさん



これは7年前。私が小さな会社に勤めてた頃です。

営業会社なのですが私は施工をほぼ一人でこなして

ましていつも一番早く事務所に帰ってました。

事務所には20歳前後の事務員が一人います。

彼女は霊感が強いらしく霊媒師や占い師などよく紹介されました。

でも普段は至って普通の人です。

その日、私は帰るまでトイレを我慢してまして、

事務所に着くなりトイレに一直線でした。

小さなロッカールームの扉を開けてその中の更に奥にトイレはあります。

私はトイレ入り口のドアを開けて便器側の扉を開こうとしました。

するとドアには鍵がかかっていました。

私は焦ってドアノブをガチャガチャ回しました。

私の頭の中では完全にこの時事務所には

自分と机で作業していた事務員しか存在しなかったのです。

ですからトイレの中から声が聞こえた時にはもう・・

死にましたね・・怖さを通りこして。

でも、その時はまだ客かメーカーの営業の人が来てるのかな、

と思わないでもありませんでした。

とりあえずロッカールームまで出てお尻を壁に当ててトイレを我慢しました。

目はトイレの入り口を凝視してます。

でもかなり待っても誰も出てきません。

我慢も限界に達しもう一度トイレに入り便器側のドアノブに手をかけました。

すると今度はするりと回り、ドアが開きました。

私はあわてて用を足し、その満足感に怖さのことなど

きれいに忘れていたのです。

ですが、しばらく経って納会の日に事務員と

その時について話す機会がありました。

事務員は話を聞いても驚きを見せません。

かなりいるみたいです、事務所には。

彼女が仕事してる時も子供がちょろちょろ遊んでるみたいです。

小倉の市街周辺の小さな小さな四角形のこの町、

その中の一角にあるこの事務所。

今では違う業者が入ってますが、聞いてみたいですね。

「何かみえましたか?」と。



   



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