怖い話朱い塚-あかいつか-

最後の挨拶

投稿者:あずきさん




今から数年前、母方の祖父が亡くなった時のことです。

夕方、入院していた祖父が亡くなったと、

母から会社へ連絡がありました。

しかし、その日は遅番勤務で交代要員がいない

(同僚もすでに退社)為、

仕方なく通常通りの仕事を終えることになりました。
 
帰宅途中、母に電話すると「お通夜は明日だし、

今日は特に手伝うこともないから、

そのまま家に帰っていいよ。」とのことでした。

すでに10時をまわっており疲れていたこともあって、

そうすることにしました。

家に帰ると家族も祖父の家に行ったらしく、誰もいません。

いつもうるさいくらいの家族がいないことで、

静まり返った家の中が少し不気味に感じました。

明日は早いので早めに休むもうと、食事をとるとすぐに

お風呂に入りました。

湯船に浸かってしばらくぼんやりとしていると、

ふと後ろが気になりました。

振り返ると、私の使ったシャンプーなどのボトルが数本、

床に置いてあるだけです。

「何が気になったんだろう?」と思っていると、

数本あるボトルの中の2本だけが揺れ始めました。

「カターン、カターン。。。」と、ゆっくりと左右に揺れています。

半円を描くようにして、だんだんと揺れ幅が大きくなっていきます。

そして、ボトルの側面が床につきそうになったとき、

揺れはピタリと止まり、もとに戻りました。

言葉で伝えにくいのですが、何よりその時「おじいちゃんだ!」と感じました。

今まで何度か不気味な体験をしていますが、

その時は不思議と恐怖を感じませんでした。

(物理的な原因も考えましたが、窓は開けてないので

風で揺れたのではないし、もちろん私もさわっていない。。)

今でも私は、あれはおじいちゃんが最後の挨拶に

来てくれたんだと思っています。

おじいちゃん、ありがとう。

(また、こんな風に身内が出て(?)来る時は、

怖くはないんだと実感した出来事でした。)


   



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