朱い塚-あかいつか-

キャンプでの出来事

投稿者:Marlboroマンさん




今から5〜6年前友人4人とキャンプに行った時のことです。

その場所は、県庁所在地から車で1時間位の所なんですが、

すごくきれいな川が流れていて、

自然が多く残る、キャンプにはもってこいの場所でした。

その時は高校生だったので自転車の後ろにテントを

積んではりきって出掛けました。

川に着くなりみんな水着に着替えて泳いだりしていました。

お昼頃だったと思うんですけど、そろそろ昼飯を作ろうかと川から上がろうとすると、

女性の悲鳴みたいなものがかすかに聞こえた気がしました。

川を挟んだその声が聞こえた方向には、

ぼろぼろの廃屋が木々の間から覗いていました。

気のせいだろうと思い、それからご飯を炊いて食べたり、

水遊びをしている内に夜になりました。

暗くなってからは花火をして遊んでいたのですが、

泳いだ後の疲れか友人の内の2人がテントに入って眠りにつきました。

僕ともう1人の友人S君は眼がさえていたので、

2人でテントのなかでおしゃべりをしていました。

どれくらい時間がたったでしょうか。

ふと会話が途切れた時に

「バシャッバシャッ」



と川の浅瀬を歩く音が聞こえてきました。

それは昼間声が聞こえた廃屋の方向でした。

その音はだんだん近づいてきます。

これが不思議なことに音は大きくならないんですが

確実に近づいているんです。

「バシャッバシャッバシャッ」

2人とも無言でその音を聞いていました。

すると、その音が

「ザッザッザッザッ」

という音に変わりました。

どうやらそれは、川を渡りきったようです。

しかも正体不明のそれはまっすぐに

僕らのテントに向かってきています。

「ザッザッザッザッ」



S君の顔はみるみる青ざめていきました。

「ザッザッザッ」

そうこうしている内にそれは止まりました。

テントの中で僕とS君が向かい合って座っている

その横の薄いビニール1枚を隔てたすぐ横に。

僕らは息を殺してしばらくの間、目を見合わせてましたが、

あまりの息苦しさに耐え切れなくなり、テントのビニールの窓の部分をめくってみました。

しかし、そこには誰もいませんでした。

奇妙なことにそこには濡れた足跡が残っていました。

数年後大学生になった僕は新しい友人6人と

久しぶりにあの場所にキャンプに行くことになりました。

凄く楽しいキャンプで、大成功だったはずでした。

しかし後日キャンプに行った友人から

「あそこってなんかいややった。もう行きたくない」

と言われました。

「どうしたん?」

と聞くと、その子が寝ていたテントの周りを

夜が明けるまでグルグルと歩く音がしていたそうで、

怖くてろくに寝れなかったという事でした。

しかも、その数日後、高校の時その場所で

一緒にキャンプしたS君から久しぶりに電話があり、

その子も大学の友人とその場所へ久しぶりにキャンプに行ったら、

廃屋から延々とすすり泣く声が聞こえてきて

怖くなって途中で帰ったということでした。

今だにあの足音や悲鳴、すすり泣く声、

そして廃屋にはなにがあるのか謎のままです。

   

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