朱い塚-あかいつか-

同室の人(小学校編)

投稿者:イノウエさん



小学5年生の時は臨海学校でした。

部屋の中は6人がけの2段ベッドが両壁にあり(計24人部屋)、

私のいたグループは下の段で、私自身は

廊下側から2番目の場所で寝ることになりました。

就寝時間も過ぎた深夜、息苦しくて目が覚めました。

隣を見ると一番廊下側の女の子が、寝返りをうって

私の方にかなり寄って来ていました。

「しょうがないな」と、彼女を押し戻そうと

上半身を起こした時私は一瞬凍り付きました。

一番端のはずの彼女の向こう、私が押し戻そうとした先に

誰かが寝ているのです。

自分の知らない間に場所変えをしたのかと思い、

すぐに反対側で寝ている人数を数えると、

就寝時のままの人数です。

つまりどうかんがえても(数えても)一人多い。

部屋の中は暗くても、廊下は明かりがついていますから

かなり夜目はきいているはずです。

しかし人一人分しか距離の離れていない人物の顔どころか、

身体全体が黒っぽくぼやけてはっきりとは見えません。

ただ、大きさからして大人くらいというのは分かりました。

「やばいかも!!」

と思いはしたものの パニックで硬直していたのですが、

その黒い人物は起き上がり(?)ゆらめく様に

入り口に向かっていきました。

引き戸はおろか床板もきしみまくる古い木造の建物なのですが

黒い人は無音のまま去っていきました。

翌日、引率の先生方(計6人)にゆうべ夜の見回りで、

自分達の部屋にきたか?と訪ねたのですが、

外から覗いただけで 誰も部屋の中には来てないということでした。

後にも先にも私が「見た」というのはこの件だけなのですが ,

「怖い」という印象が強い、未だに不可思議な思い出です。



   



朱い塚-あかいつか-