朱い塚-あかいつか-

手術室にて

投稿者:麻呂さん



私の友人に消化器外科のドクターがいます。

主に胃腸系の腫瘍(がん等)を

切除するのを仕事としています。

有名国立大学出身の理論派で心霊系とは無縁の人物ですが、

あるときこんな話してくれました。

「麻呂君、私は世にいう心霊の類は

科学的に説明がつくと思っているが・・

一度だけ説明が 付かない事態に遭遇した事がある・・」

と言って彼がまだ研修医(見習いの医者)

だった頃の体験を話してくれました。

ある日、先輩の手術を見学する機会がありました。

患者は50才代の女性で以前から腹部に

できていた腫瘍が大きくなった為、

切除する事になりました。

幸い、腫瘍がガンではなく良性のもので

手術自体は比較的簡単なものでした。

手術が始まり執刀医が腹部にメスを入れようとすると

不思議な事が起こりました。

手術室の内扉を外から「ドンドン」と誰かが叩くのでした。

もちろん手術室は雑菌の混入を防ぐ為、

手術中は2重の扉がロックされ

内扉と外扉の間に部外者が入る事は不可能で、

当日も関係者で そこに入った人物はいませんでした。

手術中その「ドンドン」という音は鳴り続けました。

執刀医が腫瘍を体から切り離すとその音はぴたりと止まったそうです。

手術後 先輩に呼ばれて腫瘍の中身を見て愕然としたそうです。

腫瘍の中には髪の毛を腰まで垂らした胎児が入っていたそうです。

これは「奇形腫」というもので元々双子であったものが一方に腹の中にはいり、

その中で生き続けるという希にみられるものだそうです。

この胎児は50数年間、腹の中で何を思っていたのでしょうか・・・・


   



朱い塚-あかいつか-