黒猫

怖い話

投稿者:紅のプー太郎さん

幼なじみの女性から聞いた体験談です。
少し離れた家に住んでいたんですが、
近所に警戒心が強くて中々懐かない黒猫を飼っていた家があり、
ときどき散歩のコースに彼女の庭が入っていたようで、ちょくちょく来ていたようです。
初めのウチは黒猫に近寄ると逃げてたんですが、
次第に懐いて遊んでくれるようになったそうです。
幼稚園に通っている頃から黒猫は居たようで、
中学生になる頃にはだいぶ高齢になったのか、
あまり来なくなっていたそうです。
中学3年になった晩秋のある日、
なかなか寝付かれなくて寝返りばかししていて、
知らないウチに寝たらしく黒猫の夢を見たそうです。
夢の中で一面の花畑の中に黒がポツンと座って、
少し離れた所に彼女が立って、名前を呼んだそうです。
普通なら喜んで来るんですけど座ったままで、
そのうちに弱々しく立ち上がると、元気が無い声で
「ニャ~~ン」と鳴くと、向こう側へ歩いて行きました。
彼女は追い掛けようとしましたけど、
金縛りにあったように身体の自由が効かず、
ジタバタしていると目が覚めたそうです。
時計を見ると朝方の4時過ぎで、
全身汗びっしょりで朝まで寝付かれず、
学校に行っても黒猫の事で上の空だったそうで、
学校帰りに黒猫を飼っている家に行ってみたそうです。
飼い主の話じゃ、いつまでも起きて来ないので
様子を見に行ったら死んでいたそうで、
まだ温かかったから3~4時くらいに死んだみたいだそうです。
彼女のウチで飼っていたプードルも、
ちょうどその時間帯に変な鳴き方をしていたそうで、
律義に最後の挨拶をしに来てくれたみたいです。

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