迷惑先生2

怖い話

迷惑先生2

投稿者:ひまわり三十郎さん

八代のとある武道場の中学校部活夏合宿、
翌年も懲りずに参加しました。

去年起こった事なんてケロリと忘れて怪談話を始めました。
去年と同じ道場の神前の前で・・・ただ一つ去年と違うのは
電気を消さず、明るいままでした。

これは去年自分が怖すぎたので、そうすることにしたのです。
やっぱり酔ってた僕は子供達の怯える顔を楽しげに見ながら
得意げに話しておりました。

今年は電気もついてるし僕は余裕しゃくしゃくです。
話は何話目かにさしかかり、子供達からは
「去年聞いた話なんかつまんなーい」とクレームがついたので、
とっておきの話をすることにしたのです。

とっておきの怖い話をしている最中、突然嫌な気配がしてきたのです。
なんと表現すればよいのか・・・・
ぞぞぞぞ・・ざわざわ・・・
これはまずい!心臓がばくばくする!苦しい!
ああ話すのも辛いぐらいに・・
子供達は僕の様子が変な事に気づいた様子でしたが、
いつもの演出だと思ったらしく、好奇の目で僕を見ています。
そんな目で見られちゃ仕方がない!
しっかりオチをつけてびびらせてやる!と誓ったのです。

さあオチに入るぞと言うとき僕の視界の右側ギリギリのところが怪しいのです。

何かが来てるのです!

僕のすぐ右に何か居る!
実際、僕の右横にはやたらとでっかい和太鼓が置いてあるのですが、
その太鼓からビンビン感じるのです。

子供らには見えないのか?みんな僕の方を見ている。

はやくオチを言え!という顔をしています。

僕は右側の怪しい感覚と、幽霊を見ちゃうとき特有のぞぞぞ感と戦いながら
オチを言おうとしたその時!
子供達が悲鳴を上げてひっくり返ってしまったのです。
「うわああああああああああああああああ!!!」
右側の見てはいけない視界はでかい和太鼓の面を横から捕らえており、
平面であるはずの太鼓の面が

なにやらふっくらとふくらんでいました。

「おい!まだオチは言って無いぞ?どうしたんだ?」

子供達に問いただすと皆泣き顔で、
「先生、太鼓からでっかい顔が出てきた!!」

「でかい顔ににらまれた!!」

もうすっかりパニックになってしまい、
オチどころでは無くなってしまいました。

正しい怪談話のやり方があるのなら教えて下さい。

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