火焔地獄

怖い話

火焔地獄

投稿者:B-HEARTさん


これは師匠と共に心霊スポットを求めて福岡県は
遠賀川沿いをドライブしている時の出来事です。

とある神社が目に留まり、車を降りて行ってみる事にしました。
外見は何処にでも在る普通の神社なのに、
何か妙な気配がしました。
私:「何か変やない?空気が重いし焦げ臭いし・・・。」
一歩一歩、本殿へ向かうにつれその異様な
姿が目立ちはじめました。
神社を囲むように立ち並ぶ赤い灯篭のほぼ全てが、
その機能を失いボロボロに朽ち果て
御神木と思われる大木は根元から幹の内部まで
焼き焦げている…。
そんな中、私は4段ほどの石階段の両脇に
鎮座する狛犬の悲惨な姿に目を奪われました。
一匹は普通の姿ですが、もう一匹は前足の
部分を残し、頭も胴も消え失せている…
コケの生え方から最近のイタズラとも思えない、
一体此処で何が…。
残された狛犬の前足に手を触れ、問い掛けてみました。
するとどうだろう、頭の中に出てきた光景は
一面の火の海、私は本殿の階段に座って居る
師匠に聞きました、
私:「此処って火事にでも遭ったんかな?」
師:「…いや、それどころじゃないね」
師匠の目には境内に入る前から全てが見えていたらしい。
空から降り注ぐ爆弾の雨に、避難場所であった此処に
集まった人々は次々と劫火に焼き尽くされてゆく、
其の光景は正に『火焔地獄』そのもの…

私が最初に感じた焦げ臭さは、人が焼ける臭い
だったんだそうです。
福岡大空襲、悲劇はこんな処にまで
その爪跡を残していたんですね。

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