投稿者:宝塚過激団さん
職場の同僚Yくんから聞いた話。
Yくんの家であった話です。
夏の話です。
もう何年前になりますか、そのころテレビで
”百物語”をやってたそうです。
んで、彼はそれをビデオに録画してて、溜まった3週分(3回分)を
ある晩自分の部屋(2階)でみることにしたそうです。
時間は午前1時ごろ、ビデオを回し始めたそうです。
そのビデオではでてらっしゃったのは上方落語家の桂吉兆さんで、
怖い話を話してはった、と。
彼はそのとき、雨戸を閉め窓を閉めカーテンも閉めて
締め切ってエアコンをかけ灯りはつけずに見ていました。
やがて、雨戸に何かあたるような音が「ドン・・・」としました。
彼はそのとき、「風で何か雨戸に当たったかな?」と思ったそうです。
しかし・・・今日は風も何も無いのに、何かおかしいな、とも思ったそうです。
やがてもう一度「ドン・・・」と音がし、またもう一度「ドン・・・」
そしてまたもう一度「ドン・・・」。
やがてその音は「ドン・・・」から「ドン・・ドン・・」へエスカレートし始めました。
彼はめっちゃびびり出しました。
”百物語のせいで何かが来てしまったのか?”と思ったそうです。
音はさらに激しくなりついには「ドンドンドン!・・・ドンドンドン!」と、
雨戸の外から誰かが叩いてるとしか思えない音になりました。
彼の部屋は2階です。そしてその日は無風の夏の夜。
何も当たるはずは無いのに・・・
彼は意を決してまず灯りをつけました。
そして「誰かそこにおるんか!」と叫びました。
次に部屋のドアを開け(逃げ出せるように)、
その次カーテンを開け、ガラスを開け・・・そして雨戸を開けました。
そこには誰もいませんでした。
念のためもうひとつの窓も開けましたが誰もいません。
ベランダへ回りましたがやはり誰もいませんでした。
誰もいるはずはないのです。
薄気味悪くなった彼は、窓を開け放したまま気分転換に風呂へ入り、
そのあと部屋へ戻って寝ました。
そのあとはもう何も無かったそうです。