幽霊バー

怖い話

幽霊バー

投稿者:さんぴんさん

私は都内のとあるバーでアルバイトをしていました。
すごくこじんまりとしたバーでしたが、週末はとてもにぎやかです。
私は週末のみアルバイトをしていました。
私は子供の頃から霊感が強い方でしたが、
この大好きな場所のひとつでもあるバーにも
存在することは気がついていました。
お客さんの中にも気づく人がいました。
カウンターで気配がしたとか、窓が閉まっているのに
強風が店内を突き抜けたり。
そんなに実害というほどもありませんでした。
むしろ常連の間ではネタになっていたと思います。
不思議な事に、この霊は姿を絶対に見せてくれません。
私は神経を研ぎ澄ましたときは見えたりするのですが、
この霊は姿は絶対に見せてくれませんでした。
話しかけても答えてくれません。
ある日のことでした。
閉店作業をしていると、マスターが疲れたとのことで、
後片付けを私に任せて帰ってしまったことがありました。
私はもしかしたらチャンスかもしれない、と思いました。
今日こそは正体を確かめてみよう!
その霊がその日はBOX席の方にいました。
「あなたは誰?何を訴えたいの?」
霊は全く反応しませんでした。
BOX席の真ん中で球体のような感じでジッとしています。
近づいたそのときです。
びゅうぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!
強い風が店内に吹き荒れ、気配が消えました。
私は結局このお店を辞めてしまいましたが、問題の霊はまだいるらしいです。

次へ   メイン
タイトルとURLをコピーしました