投稿者:あきさん
当時の彼は「走り屋」で、よく一緒にT山に連れていかれました。
私も車は大好きなので、それなりに助手席で楽しんでいました。
彼も私同様霊感の強い人で、よく視ていました。
その時は、いつもと違う峠を走っていました(T山は峠が3つあります)。
下りでの出来事です。
慣れないコースのため、スピードを出せず
(それでも7・80㌔は出ていた)単独で走っていましたが、
なにか妙な視線を感じて、2人同時でソコ:ガードレールを見たんです。
夏場でしたが、一気に車内の温度が下がった気がして、寒気がしたんです。
でも、窓は開いていました。
なんと…そのガードレール全部に「生首」が並んでいるのです!
判別不可能なほど!!
「うわぁ!!!」
とたんにクルマがガードレールに向かって走り出したのです。
「ちょっと、なにやってんのよ!!見えてんでしょ!?」
「俺じゃない!引っ張られてるんだ…あいつらに!」
凄いスピードでクルマはガードレールに向かっていきます。
いやぁ!こんなところで、引きずられたくない!誰か、助けてぇ!!
パァン!!
右手首につけていた「数珠」が砕け飛びました。
あっけにとられていると、
「あき、戻った!逃げるぞ!!」
クルマにかかっていた妙な重圧はなくなり、
かなりなスピードで峠を下り、逃げました。
「ね、ねぇ、数珠が砕けた…。でも、破片がないの・・・」
砕けた数珠の破片を、いくら探しても見つけられないのです。
「まいったなぁ、じゃ、明るくなったら探すか」
……それでも、見つかりませんでした。
それ以来、その峠に行くことはありませんでしたが、
砕けた数珠の行方が未だに気になります。