投稿者:こうじさん
別府市の日出よりに、上人ヶ浜という、
浜と言っても砂浜でなく、ごろた石の浜があります。
ここに、学生だった私と友人、
そしてそれぞれの彼女の4人で夜のドライブの途中に寄った時の話です。 その日まで、この場所に対して不気味とか、
怖いとか感じたことは一度もありませんでした。
もっとも、夜に行くのははじめてでしたが。
到着して、車から降り海へ向かう途中にあるブランコで少し遊んだ後、
波うち際で座って話などしたのを覚えています。
20分程話をして、じゃ、大分までまた走ろう、と車に向かって歩いている時、
4人ほぼ同時に気づいたのです。
だれも乗っていないブランコが、
まるで人が乗ってこいでいる様に勢いよく揺れていました。
いきなりの恐怖に取りつかれた私たちは、車にとびのりそこを離れました。
大分に向かう車中、つい今目にした事を興奮して話などしていました。 霊体そのものを見たわけではない事もあり、
恐怖感はすぐ無くなっていたと思います。
でも、いま考えれば、途中大道バイパスのトンネルを
まちがって逆走しそうになったり、少しおかしかった気がします。
彼女を送り終え、私の部屋に戻った2人は先ほどの事は忘れ、
くだらない話をした後、私は、ベッド、友人は床にござをひいて寝ました。
しかし、寝入りばなにそれは来ました。
いきなりのかなしばりです。
それも、身体が締め付けられるようなきついものでした。
そして、横目で左下で寝ている友人を見ようとした時、
寝ている友人の向こうの壁に白く光る人影が目に入りました。
ちょうど小学生くらいの子供と同じ大きさに見えました。
声を出して、友人を起こそうと、うめいているとき
友人ももがいているのがわかりました。
その影はそこから動くことは無く、しばらくして私たちのかなしばりが、
解けると同時に消えていました。
もちろん2人とも部屋を飛び出し、後輩の部屋にとびこみました。
仏崎同様、水死体が潮の流れで
よく打ち上げられる場所だとは、後から聞きました。
そういえば、波うち際から10メートル程沖に、
石の灯篭が海中から突き出ていました。
やはり、それなりの意味をもつものだったのかな?
と今、思い出します。