投稿者:ぱふぉさん
怖い話、と言うのとはちょっと違うかもしれませんが、
忘れられない不思議な話です。
私の父は夜勤の仕事をしていて、
帰宅するのは大体午前1時頃になります。
私がまだ学生だった頃、たまたま遅くまで起きていて、
ちょうど父が帰ってきたので水を飲むついでに
「おかえり」をいいに行きました。
するとひどく真剣な顔で「M(妹の名前)は寝ているか?
部屋にいるか?」と聞いてきたのです。
様子がおかしいのでどうしたのか聞いてみると、
家に入る道の手前の下り坂を車でおりてくるときに、
制服を着た妹が(まだ高校生でした)自転車に乗って
その坂を上ってくるのにすれ違った、と言うのです。
なんの冗談かと思いましたが、
父がえらく真剣なので私もまさかと思い、
あわてて妹の部屋をのぞきに行きましたら、
本人は何事もなくぐうぐう寝ておりました。
戻ってよくよく父に問いただしてみたのですが、
絶対に妹だと言い張ります。
もちろん夜中なので真っ暗だし、
顔が見えたと言うよりは全体の印象で
「あ、Mだ」と思ったらしいのです。
自転車の妹のものによく似ていたし、
着ているものも高校の制服で、
髪型も同じおかっぱ(まだボブなんてしゃれたものはありませんでした)
だったそうです。
まあ本人はちゃんといたし、と言うことでその場は収まり、
翌朝妹にその話をすると、大笑いされました。
ですがその後、妹はすぐに髪を切りに行き、
2度とおかっぱ頭にはしなくなりました。
やっぱり怖かったのかもしれませんね。