某遊園地のお化け屋敷

怖い話

某遊園地のお化け屋敷

投稿者:明日香さん


幼少の頃のことでございます。
ある日、さびれた山上の遊園地に行った時、お化け屋敷がありました。

親は怖がりなので入り口で待つことにして、私一人で行きました。
入り口の係の人は「今修理中だから、もう少しかかるよ」と言います。 待ってても、いつになるかわからないので、
係りの人がどっか行った隙にこっそり入場しました。

中は、木造の廃墟…床がぬけていたり、
材木がつんであったりでとてもお金をとって
見せれるような代物ではありません。
白衣の着物を着た、青年が不機嫌そうに
材木の脇でくつろいでいました。
真中だけそりをいれた、両端長髪の幽霊スタイルだったので
、楽屋裏を見てしまったような感じで、

私はすごすごと外へ出て行きました。
入り口まで戻ってくると、照明が復活しており、

順路表示もわかりやすく多くのお客さんたちで賑わっていました。

「さっきの男の人出てくるだろうか…」 しかし、驚かすために飛び出してくるのは、
どれもからくり人形ばかりで、

本物の人間が演じているのには出会えないまま、出口につきました。
入り口のおじさんが

「おじょうちゃん、一人なんだね。どれが一番怖かった?」

私「う―――んと、ボロボロのへやにいた男のひと…」

おじさん「ああ、あの幽霊は僕が作ったんだよ」 おじさんに連れて行かれたのは、
女性の幽霊のからくり人形のある井戸のコーナーでした。

私「ちがう…あっち…」
おじさんと二人で、順路をそれた倉庫のような所に向かいました。

さっきの、白い着物の男の人は居なくなっていました。

おじさん「ここは、誰も居ないよ…大工さんくらいさ…」

2、3人大工さん風の人がのこぎりで木材を切ったりして作業していました。

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