白い手と金縛り

怖い話

白い手と金縛り

投稿者:美津詩えるさん

美津詩(みつし)は介護専門学校に通っていますので、
施設実習というモノがあります。

今回(2段階実習で、3週間)実習先は実家から通うには遠すぎるので、
共に実習する友人のミーヤ(女)と一緒に”施設に宿泊して
実習を受ける”事になりました。
わりと昔からある特別養護老人施設(老人ホーム)でしたが、
宿泊させて頂ける部屋は新しく、

綺麗な6畳1間で、TV・トイレ・風呂・冷房ありの素晴らしいお部屋でした。
そんな中、日々の実習に取り組んでいましたが、
ある日の明け方(6時頃)ふと目を覚ましました。
すると、仰向けになり胸の上辺りに組んでいた私の腕を
白っぽい手が”トン、トン”と軽く叩きました。

「ミーヤかな?」と思い、隣に寝ているミーヤの方を見ました。
しかし、ミーヤは私とは反対の方を向いて寝ています(横向きに)

「ありゃっ?、、、もしかして、、、アレ(霊)かな?」
辺りの空気に異変は感じられなかったので、この時は気にしませんでした。
数日後の夜中の2時か3時頃またも目が覚めましたすると、、、

キョ-レツな金縛りに襲われた!!

怖くて苦しくて少々パニックにおちいりながらも 「ミーヤ助けて!ミーヤ!ミーヤ!」と隣に寝ている
ミーヤに必死に念を飛ばしてみたが

受信してもらえなかった。

「こんな時はお経を念じるのだ!!」
けれど効果はなく、ただ時間が過ぎて行くだけであった
(怖いので目は閉じていた)

ふいに体の左半分が動く事ができるようになったので

「うおりゃぁあ!!」

気合を入れて右側に豪快な寝返りをうってみた。
すると、、 体の自由がもどった。
時計を見るとまだ夜中「怖いけど、明日の事も考えて寝よう、、」
眠りにもどった。

これ以来この部屋での怪奇現象は起こる事はなかった。

霊も怖いが、実習生にとっては職員の方がもっと怖い!!
その後ミーヤは私に「愛がたりんけん気付かんと~!」
とからかわれるハメになった。

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