投稿者:宝塚過激団さん
昔勤めていた会社の同僚の話。
その同僚の出た京都府南部のある
高校であったはなしです。
秋、文化祭前、漫画研究会(漫研)の部員たちが放課後、
ある教室で同人誌を作る準備をしておりました。
机の上に各ページを並べ、一人一人ページを取ってって
一冊本を作る、そんなことをやっていました。
たぶん教室の後ろのほうでやってたんではないか、と思います。
そのとき突然、積み上げてるページの山が
いきなりぶわーっと舞い上がりました。
窓はあらかじめ閉めてます。
「えっ、なに?」
と皆が思ったとき今度は前の黒板に
後ろから黒板消しが飛んできて
「バン」
とあたって落ちました。
黒板にあたった白い痕がついています。
もちろん誰も投げてません。
みな一瞬静まりかえり、約20秒くらいか、
立ち尽くしていたそうです。
やがて誰言うともなく、全員教室を後ろの扉から出ました。
歩いて、ね。
そして全員階段のとこへ行って座り、誰いうともなくみな
「ふうー・・・」
と言ったそうです。
そのままそこに座り続けること役10分。
誰も何も言わない。
やがて漫研の部長が、
「戻ろうか・・・、片付けなあかんしな。」
と言いました。そして皆またぞろぞろと教室へ。
教室には後ろの扉から入りました。
見るとやっぱり床にページが散らばっています。
みんな黙々とページを拾い集めます。
しかし・・・誰も前の黒板を見ない、見ようとしない。
そこには投げたはずのない黒板消しがあたった跡があるから。
黒板消しが床に転がってるから。
(誰もこのことを信じたくない)
ページを集め終わって、後ろのトビラから教室を出て、
その日は全員帰ってしまいました。
次の日。
誰も昨日のことは一言も触れません。
その次の日。
ようやく、
「なあ・・・あれって、なんやったんかな・・・?」
と重い口を開き始めました。
さらにその翌日。
漫研はその話でもちきりです。
「なあー、あれって絶対ポルターガイストやんなあ!」
と。その放課後集まってやっぱりその話してたら、遠くから
「きゃあー!」
と言う声。別の棟からです。
みんなで走っていってみるとコーラス部の
女の子が廊下で震えています。
聞くと、同様のポルターガイストが起こってたらしい。
なんでも、コーラス部の女の子が話をしてたら、
後ろの掃除道具入れから箒が2本飛び出てきて、
座ってるみんなの上の空中をぐるぐるまわっていたらしい。
その間みんな石のように固まってたそうです。
そりゃそうでしょうね。
この高校では別段誰かがここで過去に死んだとかも怪談もなく、
原因はわからなかったそうです。
怖いというよりは、みんなのその反応を面白いと思った話です。
信じられないものを目の当たりにしたら人間て
こういう反応をするんですねえ。