午前四時の怪3

怖い話

午前四時の怪3

投稿者:南風さん


前回の続きです。
1週間ほど恐ろしくて、自分に家に近づかなかったのですが、
意を決して家に戻ることにしました。
午後8時頃家に着き、蛍光灯を点け、
シリカ電球100Wも点け・・・それでもなんだか暗い。

引っ越した当時から思っていたのですが、
30W蛍光灯2本だとどおしても暗いので、
シリカ電球100W足したのですが、やはり暗いんです、
部屋が7畳半と広いからと思っていたのですが。
その日は、とりあえず照明全開で
レコードガンガン掛けながら眠ることにしました。
ふと目が覚め時計を見ると午前4時前、
レコードは止まっており何気なくFMに切り替えたとき、

シリカ電球がチカチカと点滅し、消えて行くではありませんか!!

シリカ電球が消えるのを待つように、蛍光灯もスーと消えていきました!!

パニックです!!

裸足で何か叫びながら(何と叫んだか覚えてない)外に飛び出しました。

心臓はパクパクしています、靴を取りに行く勇気はもちろんありません。
家の前の道で路頭に迷っていると、
家の前の道を東側から赤ん坊を背負った女の人が

子守歌を歌いながらこちらにやってきます。
人が近くにいることに少々安心したのですが、
この女の人変なんですよ
おいらに家の前を行ったり来たりしながら、
無表情で子守歌を歌っています。

変だなと思いながらも、人がいる安心感でその女の人を見ていました。

1時間ぐらいたったでしょうか、東の空が明るくなってきたので、
何気なく東の空を見、
女の人に視線を戻すと子守歌は聞こえるのですが、
女の人は見あたりません。
え!え!嘘
今ココを歩いていたのに??角を曲がったのかと思い、
角まで行きましたが、いません。
東の方に戻ったのかとも思い、
東の方に歩いていって見ましたがいません。(裸足で)

何年もココに住んでいますが、東の方には行ったことがなかったのです。

100mほど行くと、ブロック積みの長い壁が見てきました。
壁の上を見ると卒塔婆が見えるではありませんか。
そう、そこは墓地だったのです。

何年も住んでて今日まで知りませんでした(汗)

家にダッシュで戻り電気をつけると、電球も蛍光灯も点くではありませんか。
とりあえず、その日は会社を休み、
(とても会社に行く気になれなかった、眠くて)
翌日会社で昨日のことを、みんなに話したら誰も
(白い玉を見た先輩以外)信じてくれませんでした。
その後3年ほどそこに住んでいたのですが、
今まで書いたことは日常的に起こりました。
結婚のため、近くに引っ越すことになり、
部屋をかたずけ大家さんに挨拶を済ませ、

新居に移ったその夜、大家さんが訪ねてきました。
「荷物一つ忘れているよ、ちゃんと片付けて持っていってよ!」
なんだか怒っているようで。

次の日取りに行くと、押入の奥から仏壇が出てきたのです。

おいらはもちろん仏壇など持ってません。

かみさんと仏壇運び出しゴミの集積場所に捨てていきましたが・・

その時あの子守歌が聞こえてきたような気がしました。

その子守歌、どうしても思い出せない。


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