投稿者:はる☆さん
この話は私が小学一年生の頃の話だ。
私は自分の部屋が欲しいと親にお願いしていた。
そして当時、物置として使われていた部屋の
荷物をどけて私の部屋にしたのだ。
自分の部屋を持ってから一ヶ月くらい経ったある日の事…
学校から帰った私は自分の部屋に戻るとカーテンが
ひらひらと揺らめいているのに気付く。
「窓は閉めているのにおかしいな…?」
不思議に思い私はカーテンの方へ近づいた。
カーテンをめくり中を覗こうとした瞬間…
カーテンの中から幼い女の子が出てきたのだ。
その少女は私に話掛けてきた。
「ねえねえ、何して遊ぼうか?」
もちろん私はその少女の事を知らない。
少女の肌は青白く目も虚ろに私の方をじーっと見ていた。
私は幼いながらもその少女がこの世の者では無いと確信した。
「ごめん、今から勉強するんだ。」
私は恐る恐る少女の誘いを断った。
すると少女は恐ろしい表情で私をにらめ付けながら顔を近づけてきたのだ。
「イジワル!」
少女はそう答えると私の目の前で姿を消した。
あまりの恐怖に私はその場で泣き崩れてしまった。
母にこの話をすると何か思い当たる節があるかのような表情を浮かべた。
「見間違いよ…。」
母はぼそりとそう言うとその後は堅く口を閉ざした。
それから六年後、私には生きていれば八歳離れた姉がいる事を知る。
そして物置にされていたあの部屋が姉の部屋であったという事実も。
母は泣きながら中学生になった私にその事実を語った。
見せてもらった姉の写真は私があの部屋で見た少女とそっくりだった。
もう一度会いたいと願ったがあの日以降、
姉は私の前に姿を現す事は無かった…。