トイレのおじいさん

怖い話

トイレのおじいさん

投稿者:竜之介さん


パソコンを触っているときに、「竜。」とか
「おい。」とか言われる時がよくあって、
親か霊か分からなくなることが、多々ある。
高校生の時に盲腸で入院しているときに、
トイレに行きたくなって、夜中暗い廊下を歩いてたんだけど、
やっぱり誰もいなくて、「少し心細いなぁ。」と
つぶやいてトイレに行ったんだけど、
そこには、おじいさんが用を足していた。
俺はその隣で用を足して、終わったんだけど、
おじいさんはまだやっているらしくて、

(ちょっと長い小便かなぁ。)と思ってトイレを出ると
見回りの看護婦さんが来て
「山本さん、トイレの電気消していってください。」
と言ってきたので、
「まだ入ってますよ、ちがう病室のおじいさんが。」
と言うと
「さっきね、チラッと見たのよ。電気ついてたから。
でもね、あなた以外の人は、いなかったわよ。」
俺は(え?そんなばかな。)と思ってトイレのほうに行くと、
本当に誰もいなかった。

「ねぇ、言ったでしょ。早く自分の病室に戻りなさい。」
と言われたので、しぶしぶだが戻った。
次の日の夕方ごろ、俺は寝ていた。
夢で昨日トイレであったおじいさんがいて
「君、今から20分間だけでいいから、病室を離れてくれ。」
と言ってきた。俺は
「なぜ?」と聞き返すと「いいから早く。」とせかした。
そして、目が覚めた。「夢かぁ。」とつぶやいて、
俺は言われたとおりに病室を出て扉を閉めた。
が、扉は少し隙間を作った。
俺は(何だろう)と思い隙間を見た。
すると、そこには、首のない霊があちこち何かを探していた。
俺は、息をのむ。
霊は、何を探しているのかわからないが、恐怖を感じた。
俺は、音を立てずに病室を去った。
20分後戻ってみると枕が落ち掛け布団は、
めちゃくちゃになっていた。
うっすらとだが、湿っている。
俺は(出てよかった。)と思っている。
あのおじいさんは、何者だろうか、あの霊は何を探していたのだろうか、
看護婦さんに聞いていても分からなかった。
なので、真相は不明のままである。

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