いまや観光地のバンザイクリフ。
正式名称はマッピ岬。
WELCOME TO
BANZAI CLIFF
バンザイクリフBANZAI CLIFF
太平洋戦争中にサイパンにいた日本兵・日本人の民間人は
米兵に追い詰められ、捕虜になるくらいなら…と、
この断崖絶壁より「天皇陛下!万歳!」と飛び降りた。
その数は1万人とも言われている。
バンザイクリフとは戦後ついた通称である。
看板にはこうあった。
死と義務
今や、止まるも死、進むも死。
「戦陣訓」に曰く「生きて虜囚の
辱を受けず」勇躍全力を
尽くして従容として悠々の
大儀に生きるを悦びとすべし。
斉藤義次陸軍中将
7月8日、僕はバンザイクリフの
頂上で2人の捕虜をとった。
このまま戦い続けることは
彼ら日本兵にとっても必ず
死を招くことになると説得
するために長々と話をした。
捕虜たちを拷問して殺害する
のではなく、保護され戦争が
終わったら日本に帰還させる
ことを納得させることが僕たち
の大きな任務になる。
ガイ・ガバルドン1等兵卒
彼ら民間人は、日本人で捕虜
になった者はいないと教え
られた。だから、もし、
あきらめて投降したら、
お前はもう日本人ではない。
もし、12人の家族と幼子たち
を含む100人の人たちが岸壁
から飛び降りているのを
見たら、もうこれでこの世は
末だと思うだろう。そして、
中には愛国心から、これが
日本人としての義務だと
思う人もいた。あたりは
死体で一杯になっていた。
ロバート・シークス中佐
僕らはもし米軍に捕まったら
ひどいことをされると日本軍
から聞いていたんで自分たち
で死ぬ覚悟をしていたんだ。
そして、兵隊の1人がロザリー
を首につけているのを見て
彼らは悪い人たちではないと
思ったんだ。彼らは僕らを
殺しに来たんじゃないんだ。
デビッド・マンゲレロ・サブラン
忠魂碑
戦没殉難者慰霊塔
ここには数多くの慰霊碑が立ち並ぶ。
当日平日でもあったが、観光客も少なく、
非常にさみしい印象をうけた。