東京都の某所にぽつんとあるお地蔵様。
それを発心地蔵尊という。
野沢踏切での飛び込み自殺の多さから建立したという
発心地蔵菩薩由来
この地蔵尊は昭和9年2月踏切事故犠牲者の供養と
交通安全を願う地元有志の人達によって建立されました。
当時この付近にあった野沢踏切は人身事故が多く線路北側松林
からの飛び込み自殺も度々あった為魔の踏切と恐れられていました。
その頃栄町(現高松町)房宗工務店の店員がこの踏切事故で亡くなり
その嘆きのなかから店主の房宗彌造氏は立川駅区内轢死者の
供養と今後の無事故を祈って地蔵尊を祭ることを発心
鉄道その他有志の浄財を募り踏切際に「発心地蔵菩薩」を建立
房宗氏家族はじめ人々は花を捧げ清掃に努めるなどお守りを続け
それから踏切事故も無くなり付近の人達にも喜ばれたと
伝えられています。
ところがその地蔵尊は昭和20年4月3日の立川空襲で隣接の立川工作所と
共に被爆損傷し荒れ果てたままとなりこの地区を再び轢死事故の惨事を
みたとことから昭和30年房宗彌造氏は有志の人々と千人供養悲願の
募金を行い地蔵尊を現在地に復興再建のうえ供養を営みました
依頼この地蔵尊は近隣通行人の方から尊崇されて来ましたが
再建されてからも既に33年を経て尊域の荒れも甚だしいので
昭和63年5月 日本自動車学校の改築を機に縁りの方々の御了承を
得て補修を行い、全国交通安全運動に因んで同年9月25日
正楽院光明権大僧正導師の下関係有志の方々と共に諸霊の供養と
交通安全祈願の法要を勤修いたした次第であります。
昭和63年9月
日本自動車学校
肝心の野沢踏切はというと中央線の高架化に伴って廃止されていました。
かつて線路があった場所。
野沢踏切もこの辺りだったのでしょうか…