東京都中野区
哲学堂公園
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哲学堂
ここは井上円了(1858~1919)が、その独特な哲学思想をもとに、
全財産を投じてつくった社会教育のための公園です。
円了は、ここを”考える人”、”哲人”を養成する道場としてつくりました。
園内の建造物には、その目的にそった哲学的な名前はつけられています。
円了自身はここを精神修養公園と考え、哲学宗の本山・道徳山哲学寺とも呼んだといわれています。
これは当時、国民道徳の大本と考えられていた「教育勅語」の精神を普及徹底させるためには、
学校教育のほかに社会教育や民間教育をおこす必要があり、
また東洋の文明と日本の独立を維持するうえにも、仏教の再興が必要であるという
円了の持論にもとづいたものでした。
哲学堂は、円了の思想的遺産であり、彼の生きた時代の東洋と日本を物語る文化的遺産です。
中野区教育委員会
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哲理門(妖怪門)
本堂正門に当り左右の天狗と幽霊は、
もと、この地に天狗松と幽霊梅があった
ことにちなむとともに、前者を物質界、
後者を精神界に存する不可解の象徴とみなしたものである。
(案内板より)
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向かって左が幽霊像、右が天狗像である。
左側幽霊像。
戦前の幽霊像の写真(絵葉書、デルタン氏提供)
右側天狗像。
戦前の天狗像の写真(絵葉書、デルタン氏提供)
この二つの像の由来となったものが公園内に残っている。
幽霊梅
幽霊梅(ゆうれいばい)
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幽霊梅(跡)
もと、井上博士が駒込に住んだ頃、庭の梅の下に
幽霊が出ると騒がれたことがあり、それをここに移してあった。
(案内板より)
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天狗松
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天狗松
和田山や一本高し天狗松
伝説によれば、昔、住民がこの松を伐ろうとする度に
天狗が邪魔をして果たせなかったといい、樹齢約200年、高さ八間、
周囲七尺五寸に及び、昭和八年枯死した。
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他にも哲学堂公園内は哲学に基づいた名前の建造物がたくさんあります。
ここが某ビデオで心霊動画が撮れたという場所らしいです。