投稿者:chacha-gimiさん
もう、かなり前のことです。
神奈川県のS市の某所でのことです。
夜の10時頃、友人と車で、二つの大きな
施設の間の道を通過していました。
両側にある施設のため、脇道も無く
夜はオレンジ色の街灯の灯りだけの、薄暗く
真直ぐな300m位の舗装道路です。
その道に入って50m程度の辺りで、
「きゃっ!」と、女性の小さな声がしました。
誰もいなかったことは確かでしたが
(前記のような道なので見晴らしがいいのです)、
「人を引っ掛けてしまったのでは・・・」と、キョロキョロしてしまいました。
勿論、人も猫もいませんでした。
空耳で済ますつもりでいましたが、
その道を出た時、友人が言いました。
「今・・・、女の人の声・・・、聞こえたよね・・・」
当然、引き返してみましたが、やはり、
何もない真直ぐな道路しかありませんでした。
その道の片側には、戦中に都心を焼け出されて、
この地に越して来たという古い女子大があります。
敷地内に数棟の女子寮もあるのですが、その中で、
古い映画に出てくる病院のような寮
(実際に病院として使われていた歴史もあるとの噂・・・)
では、数多くの心霊話があり、私の友人も、この一室で怖い思いをしています。
もう片方には、米軍病院の跡地が主のないままにありました。
(現在その敷地には、高校や数棟の高層マンション、
デパートなどが建っていますので、その広さは見当がつくかと思われます。)
鉄条網で塞がれた正面からは遥か向うに、
一棟の建物が見えていましたが、
周りは、4,5mもあるようなブロック塀に囲まれていました。
私達が通ったのは、そのブロック塀の脇の道でした。
現在医者をしている友人の話では、ベトナム戦争のおり、
バラバラになった兵士の亡骸を、
横田からここへ運び、修復を行ってから本国へ送っていたとか・・・
当時の医学部生のアルバイトになっていたそうです。
その友人はベトナム戦争の時には、
本の子供でしたので、先輩か先生から聞いた話です。
女子大の寮で友人が見たのは、おじさんだったとのことですし、
前線にいる兵士と言えば男性のような気もするし、
あの声の主は、どちらの因縁なのでしょうか?
それとも、どちらにも関係のない方だったのでしょうか?
何度かその道を通りましたが、あの声を聞いたのは、一度切りでした。