投稿者:桜さん
中学生の入学式が終わり
友達のお別れ会ついで桜見に行こうと決まりました。
7人で行きました しばらく海で遊んだり
鹿にお菓子をあげたり遊んでいました。
楽しい時間もあっという間にすぎ、空が赤色に染まり始めた頃
最後に桜の下で最後の思いで記念写真を撮ることにしました。
写真も無事終わり船に乗る時間も近づき桜を皆で眺めていました。
いつの間にか鹿も人も居なくなっていて橋のそばには誰も居ません。
でもそんなことは桜の美しさに見とれ誰も気にしていませんでした。
橋の向こうにはトンネルがあり電気も付いていなく真っ暗な状態でした。
なのに奥で ちらちらっと光が見えたかと思うと
こっちに向かってゆらゆらと向かってきました。
やっと周りに誰も居ないことに気付き走って逃げていましたが
走っても走っても誰も居なくてまた同じ場所に来て居ました。
桜の花びらがひらひらと舞い落ちた時
桜の木で体を半分隠した人が睨んで居ました。
ぼろぼろの黒い服を着ていて髪は長くぼさぼさで
靴は履いていなく目を思いっきり見開いていて充血していました。
何か言っているように口をぱくぱくしているのですが
何を言っているのかまったく解りませんでした。
とにかくここに居たくない一心で走って走って居ました。
いつのまにか人も居て鹿も居ました。
もちろん皆も居ました。
ここの近くに住んでいる親戚の人に聞くとここは
やっぱり広島でここでも原爆で死んだ人がいるそうです。
けど・・・・あの人は原爆で死んだんじゃないように見えました。
根拠は何にもないけど・・・。
あの人はいったい何故死んだのか今でも気になっています。
あの顔忘れもしません。