投稿者:はっさんさん
「親戚のおじさん」の話、3つめです。
親戚のおじさんが亡くなった後、実はここで書ききれないような
奇怪な事が数え切れないほど起きました。
例えば、おじさんの息子、いとこのSちゃんと遊んでいると、
目の前の道路をおじさんが経営していたダンボール工場の
トラックが走ってきて、その運転席にはまぎれもなくそのおじさんがいて、
Sちゃんと、「どういうことだ?」って走ってその工場まで行って見たところ、
そのトラックは工場の中にあって、荷物を積み込み中で
直前には動いた形跡がなかったり。
例えば、Sちゃんの部屋で、なんとなくおじさんの話をしていたら、
急にその部屋が大きく揺れだして、
Sちゃんと2人で「地震だ!」って慌てて飛び出したら、
他の部屋はなんともなかったり。
そんな中で忘れられない事があります。
Sちゃんのお兄ちゃんがある晩、2階の自分の部屋で寝ていたそうです。
お兄ちゃんの部屋は、2階の階段を上がってすぐのところです。
お兄ちゃんは夜中に急に目が覚めました。
すると、階段をゆっくり上がってくる足音がします。
しかもその音と言うのが、亡くなった親戚のおじさんは生前片足があまりよくなく、
ちょっとビッコを引いていたんですが、その足音なのです。
「とん。すー、どん。 とん。すー、どん。 とん。すー、どん。」
お兄ちゃんは、半分覚醒していないような状態で、
「あ、お父ちゃんが上がってくる」と、何の不思議もなく、感じたそうです。
そして、その足音が階段を上りきり、「がらあっ!」と引き戸が開きました。
そこには。。。生前とまったく変わらない、
作業着姿の「お父ちゃん」が立っています。
お兄ちゃんは、声を出そうとしましたが、
いつの間にか金縛りにあっていて、身動き一つできません。
すると、「お父ちゃん」は、
「N(お兄ちゃん)! いつまで起きてるんだ!」
と生前と変わらず声をかけてきます。
でもお兄ちゃんは、何も反応できません。
するとお父ちゃんは、「おい!俺のタバコはどこにある?」と聞いてきます。
動けないお兄ちゃんが、必死に目線だけで、
自分が寝ている足元の仏壇を見ました。
するとお父ちゃんは、「そうか。いつものところか」
そう言って、仏壇に行き、引き出しを開け、
自分のタバコ、灰皿を取り出してうまそうに
タバコを吸い始めました。
そして、(これはお兄ちゃんが恐怖のためかあまり覚えていないのですが)たぶん時間に
すると小一時間くらい、お兄ちゃんに説教をしていたようです。
経営していたダンボール工場のことや、結婚の話などなど。。。
そして、タバコをもみ消し、「早く寝るんだぞ」と
いつもの言葉を残して、お父ちゃんは階段を下りていきました。
もちろんびっこの足音をさせながら。
お兄ちゃんは、金縛りの状態のまま、気絶したように
そのまま寝てしまったそうです。
そして、翌朝。
目が覚めたお兄ちゃんは、「変な夢を見たなぁ」と
すぐに昨夜の出来事を思い返したそうです。
そして、何気なく仏壇のほうを見ると。。。
「お父ちゃんの灰皿」に「お父ちゃんのタバコ」が2本、
もみ消されていたそうです。