佐賀県某所の神社。
ここに昔から「上に乗ると鼻血を出す」と言われている石がある。
神社の隣にそれはあった。
「不思議どっとてれび これマジ!?」で放送され、他県でも有名になった。
番組ではスタッフが数時間この鼻血石に乗ったが鼻血は出なかった。
実はこの鼻血石、古墳の一部であることがわかっている。
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この遺跡は、以前より船石、亀石、鼻血石と呼ばれる巨石や古墳の存在が注目されていた。
昭和57年に発掘調査が行われ、その結果、船石と亀石は支石墓と呼ばれる
弥生時代中頃(今から2000年ほど前)の墓であることが明らかになった。
支石墓は、大きな石を数個の石で支えその大石の下に死者を葬ったので、
本来中国東北地方や朝鮮半島で発達し、米づくりの技術とともに北九州に伝わったものである。
一方、鼻血石は古墳石室の天井石であることが確認され、
他の古墳とともに5世紀後半に築かれたものと判明した。
主な副葬品は、蛇行状鉄剣、蛇行状鉄矛などがあり、その他土師器、須恵器、鉄器が出土している。
これらの遺物は一括して県重要文化財に指定されている。
(県の看板より)
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不思議な事に「乗ると鼻血が出る」と言われていたのは古墳とわかるずっと以前からである。
近所のおばあさんが子供の頃にはもう「鼻血石」と呼ばれていたとの事。
ちなみにこの石は付近にある船石。
そしてこれが亀石。
付近にある石の名前はすべてその様子からついているが、
鼻血石だけ見た目から決められていない。