投稿者:ひとみさん
大阪府と兵庫県の境には霊山「妙見山」とならんで
出ると噂される「一庫ダム」(ひとくらダム)があります。
あれは15年前、当時の彼(現旦那)とドライブに行った帰りに
混んでる幹線道路を避けて、山越えのルートを選択しました。
夜ですがまだ9時頃だったので、走り屋さんたちの姿もなく、
快適に車を走らせてました。
ダム周遊道路からもうすぐ国道にでるという時、
ヘッドライトにスーツ姿の人影が見えました。
「事故ったのかな?公衆電話まで遠いからやっかいやなぁ」
と思ったのもつかのま、運転席の彼は
少しもスピードをゆるめないではありませんか。
「!!!???」
「轢いちゃう!!」と思うのに声は出ません。
次の瞬間、助手席側の窓すれすれに男性の姿がありました。
茶色のスーツ、緑のペイズリー柄のネクタイ、体中から滴り落ちる水・・・。
「きゃー!!!」
やっと出た声に彼が驚いて、「なんや?どないしてん?」
え?見えてなかったの?人、おったやんか・・・。
2週間後ぐらいして、「一庫ダムから遺体発見」の
新聞記事がでたときは、あまりの怖さに読めませんでした。