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ポスター 怖い話
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投稿者:こうじさん

またまた、学生時代の話で恐縮です。

私が、3年生になった時の話です。
同級生の友人が、卒業した先輩のアパートへ引っ越す事になり、
私を含め3人で手伝いに行きました。
ここに住んでいた先輩は、かなり奇行癖がある事で有名でして、
部屋に仏壇があるとか、いつも独り言をぶつぶつと言っているとか。
私が聞いた話では、ある日部屋に幽霊がでると言って、
近くのスーパーで、塩を買い込み部屋の畳が見えなくなる程撒いていた、
というものです。
よりによって、その先輩の部屋に引っ越すと言うんで、
半ば興味深々で手伝う事にした訳です。
部屋は驚く程きれいで、窓の外の眺めもよく、
ひあたりもまあまあ。
先輩が残して行った物は、3段ボックスが2つと、
オリビアニュートンジョンのポスター。

オリビアは好きだし、3段ボックスは役立つしと喜んでいました。

学生の引越しなんて、たかがしれています。
昼前から初めて、4時にはすべて完了し、
バイト代の代わりに新居で鍋をご馳走してくれるらしく、
買出しに出かけました。
楽しい新居での夕食が終わり、なんやかやと
話をしている内に9時をまわったので、

私ともう一人の友人は帰る事にしました。

まだ飲み足りないもう一人を残し、2人で帰りました。
あくる日、昼からの講義の無い私が部屋にいると、
昨日残った友人が、私と帰った友人を連れてやってきました。

第一声が、「あの部屋、やべーよ。」です。
「見たんか?」
と私の問いに
「見た、見た。」

いったい何を見たのか、身を乗り出して聞いたのを覚えています。
彼は、私たちが帰った後も焼酎を飲み続け、
12時を過ぎたので泊まる事にしたそうです。
布団を2つ並べて、すぐに眠りについたそうですが、
夜中に目が覚めたそうです。
カーテンの無い窓から入る明かりで、
部屋の中は結構明るかったそうです。
喉が渇いていたので、水を飲み、再び眠ろうとした時に、
足元の壁に貼ってあるポスターに、目がいったそうです。
オリビアが微笑む姿が、薄明かりに浮かびあがってよく見え、

何気なくボーっと眺める内に金縛りにあったそうです。
産まれてこの方、一度も経験の無い金縛りで、
かなり動揺したようですが、その後目をそらせないでいる彼の前で、

オリビアの口から舌が伸び始めたそうです。

10センチ、20センチ、30センチ、、、
床に付くくらい伸びたそうで、それを見た後は、
必死で目を閉じて心の中で念仏を唱えていたそうです。
入居したばかりの友人の事を考え、本人の前では何も言わずに、
私の所へ来た訳ですが、

本人が気が付くまでだまっていようと決めました。
それから、確か2日後引越した友人が学校を休んだので、
心配になり訪ねてみました。

友人は元気でした。

でも、ポスターは松田聖子に変わっていました。

もしかして、気付いていたんでしょうか?


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