投稿者:屋敷サカエさん
小さい頃、父と海釣りに行った時の事です。
夜、港の堤防を歩いて灯台が有る先端に到着。
周りには数人の釣り人が糸を垂れていました。
懐中電灯で手元を照らし、針に餌を付け真っ暗な海の中へ。
テトラポットの先へ行った父の姿は見えません。
ゴンズイやフグなど外道しか釣れず、そろそろ帰ろうかなと思いはじめた頃、
強いひきが!これは大物と必死でリールを巻いたのですが中々上がって来ない。
すると、竿先が変な方向に向きはじめました。
下に引き込まれていたのに、急に軽くなり一瞬上空に!
「グン、グン」2回手ごたえが有り、今度は水平に移動。
これは、魚じゃない!糸を切らなきゃ!…太いテグスなので切れない。
でも真っ暗で荷物が見えない!(ハサミは袋の中)
竿を離せば良いが、もったいない!
そこに、近くで釣っていた、おじさんが
「坊主!大物だなー!」と声を掛けてきたので
「おじさん!糸切って!」とお願いしました。
血抜き用に持っていたナイフで、リールの先から切断!
糸はそのまま暗闇へ飛んでいってしまいました。
…泣き声がなかったので、鳥では無いと思う
「なんで、そんなもったいない事した?」
説明しても信じてくれないと思い適当に答えました。
お礼を言って竿を片付け、父を探し出し、急いで帰宅。
朝まで恐怖で眠れなかったです。
これ以来、夜釣りには行けなくなりました。