投稿者:黒い変人さん
小学生の頃の体験です。
学校の行事で少年自然の家のような宿泊施設に泊まりに行ったときの話です。
宿泊初日の夜にお約束のような肝試し大会がはじまりました。
先生が怖い話を話し、1グループずつ山道に入り、
先生たちが山道の脇に待機して来た生徒を驚かす。
先生の注意事項にこんなものがありました。
この山は普段は霊場になっている。
もし、驚かす先生以外の者に会ったときは三回おじぎをすること。
とうとう私たちの番になり、暗い山道へ懐中電灯一個で入ることになりました。
私たちのグループは山道に入るとすぐに道に迷ってしまいました。
暗さのためにルートを示す赤い矢印のシールがわかりにくく、山道をそれてしまったようでした。
仕方なく、後からくるグループと合流することにして、その場で待機することにしました。
付近には私たちが持っている懐中電灯の他には遠い町の明かりが見える程度でした。
山の奥では生徒が先生に驚かされて叫ぶ声が聞こえます。
ふと草むらに目をやると人が立っていました。
人、というか人の形をした青白い塊。
驚きのあまりに声も出ませんでした。
すると後からきたグループの声が聞こえ、私たちはそっちへ向かいました。
驚きのあまり声も出ず、すぐに肝試しを終え山を抜けて終着地の駐車場へ。
ここでまた変なことが起こりました。
駐車場から見える丘の上に人がいたのですが、やたら大きな顔をした人が座っているのです。
横を向いた大きな顔。
先生たちは全員そろっているのでおどかす役の先生ではありませんでした。
生徒の間で騒ぎになり、肝試しも終わりだったのですぐに宿泊施設に帰りました。
眠りに着く前、思い出しました。
三回挨拶するのを忘れた…
自宅に帰った頃、私は高熱を出して何日か学校を休むことになってしまいました。