投稿者:ぷーさん
あれはお婆さんが、入院して付添いで病院にいったときのことです。
お婆さんは結構危篤に近い状態で予断を許さない状況でした。
何かあったら家族に知らせなければいけなかったので、
私が付き添うことになりました。
夜になってお婆さんの状態は相変わらず危険だけど、
少し落ち着いてきたというので私は仮眠を取ることにしました。
とはいえ病院にある椅子ではなかなかできません。
ふとみるとお婆さんの隣のベッドが空いているようでした。
お医者さんを捕まえるとそのベッドが空いているという事だったので
許可をもらってそこで仮眠を取る事にしました。
夜中の二時くらいでしょうか。
廊下から歩く足音が聞こえてきました。
どこか引きずるような足音だったので変だな?と思いました。
廊下からこの部屋に入ってきたのは老婆でした。
老婆は私の寝ているベッドの前に来ると
…しの…べ…
わたしの…わたしの…ベッド…
私のベッドよ!!
と怒り出しました。
急な事で私も気が動転して老婆に謝って部屋を出ました。
結局待合室で夜を明かしたのですが、
老婆の事が気になり、お婆さんの隣のベッドを見に行くとやはり空いてました。
お医者さんにその事を話すと
「あー君のお婆さんが入院する前日にそのベッドのお婆さんが亡くなったんだよね」
「まだ病院にいるんだね、あのお婆さん」