トンネルの人影

トンネルの人影 怖い話
トンネルの人影

トンネルの人影

投稿者:あきさん

3年ほど前、新潟に住んでいた時の話です。
当時の彼とドライブで、日本海のほうに行ったんです。
潮騒だけ聴きに、夜。
彼は一応、私が霊感体質というのを知っていました。
県内でヤバイところ(私が視るところ)はあらかた教えておいたんです。
そのドライブの帰り道です。
新潟というところは、いったん海側へでると
街中に戻るのに山を越えなければなりません。
数え切れないほどのトンネルの中から、
たまたま通ったトンネルで、あんな目にあうとは・・・。
ちょっとした峠道を通ってその「問題の」トンネルに入ったんです。
決して長くはない、道幅もあまりない道路(かろうじて4ドア車がすれちがえるくらい)、
薄暗く、多くない電球・・・。
雨が降ったあとでもないのに、妙に重たい空気。
気が付くと、人が立っているようでした。
人影が見えたんです。

でも、彼はブレーキを踏むでもなく、アクセルを緩めるわけでもなく・・・。
(見えてない!?あたしだけ?そんな…、人間じゃない!)
ふと、音がしたように思いました。
でも、車外の音が聞こえる訳がないんです。
かなりの音量でユーロビートがかかってましたから。
近づくにつれ、そのものがなにか、はっきりしてきました。
鎧を着た、武者だったのです。
が!頭が……ありません。
「ヒッ!!」
引きつった声を出してしまいました。
向こうが気づいてしまう、そんな気がしたんです。
彼も、私の異変に気づいたようでした。
アクセルを床まで踏み、スピードをあげてつっきろうとしました。
このまま行けば、アイツに車体が触れます。
なにもないように祈りました。
触れた瞬間、私の体にだけ!軽い衝撃がありました。
首が、なにもないのにシートに押し付けられているんです。
まるで、真後ろから引っ張られているように…。
お守りの「数珠」は、たいがい左手首につけています。
数珠に軽く気を吹き込みました。
取り憑きかけていた霊体をふっとばし、とりあえず軽くバリアーを張りました。
私自信についてくるならいいけど、彼のほうについていかれたら大変だからでした。
このへん(I市、とでもしておきましょう。)はなんか妙にそう言うところが多くて、
このトンネル以外にも「ホワイトハウス」(東日本じゃ結構有名です)や、
賽の河原みたいな浜辺(水子地蔵があるらしい。

怖くて確認は取っていません)があります。
Mサーキットのすぐそばです。
ほかにも体験談はありますが、それはまたの機会に・・・。

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