投稿者:どかちんさん
高校に入ると同級生達はバイクに乗り始めました。
私も仲の良い友人と一緒に教習所に通うことにしました。
ちょうどその頃、学校の暴走族メンバーの間で
一つの怪談話が話題になっていました。
それは、ある県道を走っていると後ろから音も無く近づき、
猛スピードで追い越す幽霊バイクがいて
ライダーには首がなかったという話でした。
たしかにその道は夜は街灯も無く、
真っ暗で深夜の死亡事故は多かったのです。
しかし、首なしライダーなんてどこかで聞いたような話なので
どうせ作り話だろうと思っていました。
ある日教習所の教官が言いました。
「おまえらー免許取っても慎重に運転しろよー。
俺が現役警官だった頃いろいろ悲惨な事故見てきたけど
首無くなった奴いたからなー。」
なんでも深夜にバイク事故を起こし、
運悪くガードレールで首を切断してしまった人がいて、
一晩中警察が事故現場を捜索したにもかかわらず首が見つからず、
翌朝になって道路脇の田んぼの中から出てきたそうです。
隣にいた友人がふざけ半分に噂の場所を言いました。
「それって県道○○号線の○○橋付近でしょー?」
すると教官は
「なんでおまえ知ってんだ?
あれはもう10年以上も前の事なんだがなぁ・・・・」
と懐かしそうに言ってました。