投稿者：Ｚｅｄさん
これは自分が高校に上がったときの頃の話です。
自分が通っていた高校には
新入生達を学校や仲間達となじませるため、
４月の最初に二泊三日の宿泊研修があります。
（今もあるかどうか分かりませんが…。）
これはその時、自分が体験した話です。
宿泊研修の場所は某青少年自然の家、
沖縄本島から船で一時間ほど行った離島に有りました。
自分は中学の違う友人達と色々な話をして盛り上がり、
初日は終わりました。
そして二日目、ちょうど自由時間で敷地内をうろうろしていた時です。
この青少年自然の家は島の中でも一番高い位置にあり、
敷地事体が山の傾斜に沿って広がっていました。
自分はふと上のほうが気になり、整備してある道を登って行きました。
上まで行くとそこはくぼ地になっていて
今は使われていないような倉庫がありました。
「ふ～ん、こんだけかぁ、何で気になったんだろ？」
と思いながら倉庫を見ていた眼をふと別に方向に向けました。
見たらくぼ地の一部をわざわざ崩して整備してありました。
そこにはちょっとした広場になっていて
そこには真新しい石碑がありました。
「！！」
その石碑に書いてあった文字を見て驚愕しました。
その文字とは…。
「集団自決の地」
そこでその石碑を見ながら数秒間立ち尽くしていました。
「…これに引かれていたのかなぁ？」 なんて思っていました。
だってあたりには自分しか居なかったんですから。
「この土手の向こうから空気が違う気がする…。
向こうに行ったら戻れない…？」
そう思ってその場で手を合わせ、頭を下げ、
覚えたての九字を心の中で唱えながらそこを後にしました。
もし、あの時あのままあの石碑のそばに行っていたら
どうなっていたのでしょう…？ 
