投稿者:左夜さん
最初にその者に会ったのは小学2年の時でした。
ある夏の晩、私はトイレに行きたくなり、目を覚ましました。
布団の中から部屋のドアを見ると誰か立っているのです。
最初は母かと思いましたが、母にしては背が高いような・・・
そして白い着物のようなものを着ている、
するとその者が顔を上げました。
その顔は目と口が真っ赤でこちらをみるとニタ~と笑ったのです。
私は怖くなって布団に潜ったまま、朝を迎えました。
そしてその出来事を忘れた頃、高校1年の時です。
季節は冬、それは夢の中でおきました。
真っ暗な道を走っているのです。逃げる様に。
追っているものが私の腕をつかみました。
それはあの日、小学生だった自分が見たあの女です。
あの日と同じ赤い目と赤い口をした・・・
なにか言っている様でしたが怖くてその女の手を振り解き逃げました。
その時腕を真っ赤な爪で引き裂かれましたが・・・
そして目がさめました。
「夢か・・・」
そう思ったのもつかの間・・・
私の腕からは真っ赤な血が流れていました・・・
夢のなかであの女に引き裂かれた腕から・・・
あれからあの女には会っていません。
何者だったのでしょうか・・・