投稿者:てらさん
この話は、今から12年位前、僕が高校生の時、
国語の先生から聞いた話です。
先生と友人が広島へ、旅行したときのことです。
その旅行へは、寝台列車で行ったそうです。
昼間は、風景や、雑談などで、とても楽しかったそうです。
そうこうする内、日も暮れ、そろそろ寝ようかということになったそうです。
先生曰く、「そのへんから、なにかおかしい」と言っていました。
寝床は、2段式で、先生が2階、友人が1階で寝たそうです。
まず、寝ようとすると異様に寒いらしく、
下の友人に聞いても寒いと答えが返ってきました。
寝台列車で、慣れないためだと無理やり寝たそうです。
しばらくすると、寒さのため、目が覚めてしまったそうです。
友人に声をかけようと、起きようとしたところ、
「なにか」が聞こえてきました。
「・・・」
「・・は・・・の」
「ねえ、・・は、わたしの・・は、何処に・・の」
その声は、周りからではなく、頭のなかで、響いていたそうです。
そして・・・
「ねえ、頭は、私の頭は、何処にあるの」
ステレオのボリューを最大にした時のよう声が、
しばらく続き、たまらなくまって寝床を飛び出しました。
その時友人も一緒に飛び出したそうです。
友人に、声が聞こえたのか聞くと、声でわなく、
頭の無い女を見たとのことでした。
友人も、寒さのため目が覚め、ふっと気が付くと、
周りを誰かが歩いていました。
あまりにも行ったり来たりするのでこんな夜中に
誰だと思いカーテンの隙間から覗くと、頭の無い女が、
ベットを一つ一つ確認して歩いていたと言ったそうです。
この列車は、なにかあると思った先生は、車掌の所へ行き、
「この列車、前に何か事故でも起こしてないですか?」
と訊いたそうです。
車掌「何か見ましたか?」
先生「・・・はい」
車掌「やっぱり・・・」
渋々、車掌が語ってくれたそうです。
車掌「半年前、やはりこの列車で、飛び込み自殺があり女性の方でした。
遺体はバラバラになり、いろいろな所を探しましたが、
頭部だけ見つかりませんでした。
一応点検の為、工場で調べた所、頭部が見つかりました。
それがお客様のお乗りの車両の車輪の所です」
授業中にもかかわらず、こういう話をしてくれました。
話も怖いけど、その後、旅行を、続けた先生も、かなり怖い