投稿者:屋敷サカエさん
自宅での話です。
ある日曜日の朝「ええモノ手に入れたぞ!」
父が唐突に私に言ってきました。
「何を?」と聞き返すと、嬉しそうに一抱えもある
焼き物のタヌキを、車の中から引っぱり出してきました。
「……どこで買ってきたん?」
「拾ってきた!」
万遍の笑みを浮かべて
そそくさと庭の中央に据え置きにかかっていました。
見た目は普通のタヌキでしたが、何か引っ掛かる。
拾った場所を問いつめて聞き出すと、
親戚の家に行く途中の廃屋に置いてあったコレを
勝手に持ってきたらしい…
「ドロボーやんけ!」
「誰も住んでないからイイら~」
…ホントか?
ここで母が「その家って数年前に火事があって
家の人死んだのヨ」とポソっと付け足しました。
「直ぐ返して来~い!!霊を連れてきたらどーする!!」
自慢げに庭を眺めていた父は
「そんなもん俺は信じないから大丈夫だ!」と動じませんでした。
2日程して、母の右手が動かなくなったと大騒ぎが始まり、
私も頭痛が続く、夜中に庭から大きな物音がしたり、
犬がタヌキに向かって異常に吠えるなどなど…
訳の分からん現象が起こりました。
家族会議の結果、タヌキの置き物は骨董屋へ売っぱらう事に。
なぜ、もとあった場所に返さなかったかと言うと、
本人は後ろめたいからと…
これで、一安心と思っていました。
が、2週間後の日曜日の朝、寝起きで眠い目を擦りながら
何気なく庭を見ると、タヌキの置き物が置いてあった場所に、
焼き物の大きなカエルが二匹…
母曰く「同じ場所で又拾ってきたって…」
ため息混じりで言いました。
これから1ヶ月程経ちましたが、今回は何事もなさそうなので
そのまま庭に鎮座しています(汗)