投稿者:アサギさん
あれは、高校一年の夏でしょうか。
その頃私は感じるだけの霊感がありました。
姉と二人で、うわさの桜トンネルに行こうということになりました。
真夏の昼間なら何も出ないだろうと私は思い、いざ、出発。
その日は車のクーラーが壊れたのかと思うほど暑く、
車内はむんむんしていました。
約二十分ぐらいしたときでしょうか。
目の前に桜のトンネルが見えた時
私は無意識に黙ってしまいました。
トンネルを通過中に、私の横に誰かがいた気が・・・。
しかも車内にはすごい冷気が漂っている。
私の霊感がやばいと感じた時と、
それが起こったのは同時でした。
トンネルと外の境で車のスピードが落ちたのです。
姉がアクセルをふみ100km近く出しているというのに
車は全く動きません。
その時、私をよく可愛がってくれた
おじいちゃんの声が聞こえたような気がしました。
「スピードを緩めなさい」と。私は姉にそう言った時でした。
車は動き出しました。
トンネルから見えなかったのですが、トンネルから向こうは
下り坂になっていて急カーブになっていました。
あの時、おじいちゃんの助言がなければ
私たちもトンネルの住人になってたでしょう。
ありがとう、おじいちゃん。