投稿者:SIGELさん
祖父が亡くなった時の話です。
祖父の遺体は翌日には実家に戻り、
近くに住んでいる私達家族は祖父の家へ向かい、
葬式の準備を手伝いました。
その時にお金をおろす用事があって、
母と2人で郵便局に行ったんです。
母は郵便局の窓口で、私はカードを使ってお金をおろす為に
入口のCD機で順番を待っていました。
郵便局の自動ドアは入口とCD機のある場所を通って
窓口に行く所の2ヶ所ありました。
CD機の前には何人かの人がいて、雨降りの為、
入口側のドアは開かないようにみんな立っていたんです。
スーッ………。
いきなり自動ドアが開きました。
でも、これは人が立っていた為、
ドアが感知して開いたものでした。
それに気がついた方が場所を移動して、
スーッ、とドアは閉まりました。
そして………。
スーッ………。
また、ドアが開きました。
でも、今回はドアが感知するような場所に、人は立っていません。
それでも、何事もなかったかのようにドアは閉まりました。
が、
スーッ………。
また、ひとりでにドアが開きました。
周りの人達は“何で?”という顔をしています。
多分と言わず、絶対私達のせいだよなぁ……。
閉まるドアを見て、私はそう思いました。
結局、私と母の用事が終わるまでの間、
自動ドアは1人で(?)開閉をくり返していました。
母もその様子を見ていて“おじいちゃんがついて来たんだろうね”
と帰り際に言った時に、私もそう思いました。
お金をためるのが好きな祖父でしたから。
でも、全く怖くなく“もう、おじいちゃんは~”
という感じでドアを見つめていました。
その後は何事もなく、葬式を終えた後はみんな
“成仏してるわ”と思いました。