夏の夜の出来事

夏の夜の出来事 怖い話
夏の夜の出来事

夏の夜の出来事

投稿者:緑茶さん

またK子の話です。
K子が中学2年生の夏の事。
K子が夜中に目を覚ましました。

時計を見ると、2時を少し過ぎたあたり。
クーラーなどない部屋の中は暑くて寝苦しく、
眠気はすっかりどこかへ行ってしまっていまい、

K子はベットの上で何度も寝返りを打っていたそうです。
右肩を下にし、壁に背中を向ける格好で横になっていると、
急に身体が動かなくなったそうです。

金縛りです。

が、それはK子にとってあまり珍しいことではなかったらしく、
「しばらくすれば解けるから・・・」
と思っていたそのとき、異変は起こったそうです。
ベットの足下のほう、K子と壁の間の一カ所がきしんだそうです。
ちょうど何かが乗ったように。

「なんだろう?」と思った次の瞬間、背筋が凍り付いたそうです。

だれかがベットの上を歩いている。

K子の部屋は一人部屋。当然だれもほかにいません。
ベットの足下は窓ですが、鍵がかかっていて、
外からの侵入は不可能ですし、窓はさっきから動いていません。
入り口のドアは部屋の反対側にあり、
ここからも誰も入ってきてはいません。

ベットのきしみは足下から一歩一歩、頭の方に向かっています。

そして、私の背中までくるとぴたりと止まりました。

すとん。

と、それはそこに座ったそうです。

背中には、なにかの、いや、誰かの膝があたったのです。

私は、壁とは反対を向いて目を開いたままでした。

壁と私の間にいる「それ」を見ることはできません。

しかし、K子には見えたそうで。
なぜかは分かりませんが、背後で起こっていることが
直接頭の中に流れ込むようだったそうです。

K子の背後には女性がいました。

白い着物を着て、肩で切りそろえられたボブカット。

年は20代後半くらいでしょうか。

全身白、というよりは月の光のような薄青に近い色です。

目は、瞳がなく、アーモンド型に青く光っています。

彼女は正座した膝を、私の背中にくっつけています。

それは、骨張っていてごつごつと堅く冷たいものだったそうです。

そして、ただK子をじーっと見つめていたそうです。

恨みがあるとか、そういう風ではなく、ただ感情のない目でじーっと。

K子は、どうすることもできませんでした。

目に見えているのは、いつもの私の部屋のじゅーたんとカーテン。

なのに、頭の中にダイレクトに入ってくる背後で起こっている異変。

ただ、ひたすらに怖くてたまらなかったそうです。

そのまま、どれくらい時間が流れたのか分かりません。

背中にあたっていた膝の感触が、ふっと消えました。

K子の身体を拘束していた金縛りも同時に解けたそうです。
そして、背後の女性の気配もさっぱりとなくなったそうで・・・
途端に自分の心臓の鼓動が耳に響きました。
ものすごい早さのそれを聞いて、
やっとK子は解放されたんだと分かったそうです。

部屋の中には、もうなんの気配もありません。

しかし、K子は背後を振り返ることがなかなかできなかったそうです。

長い時間、金縛りの状態のままで動かずにいました。

やっとの思いで、背後を振り返りましたが、そこにはなにもいなかったそうです。

のろのろと頭を上げて、枕元の時計を見るともうすぐ4時でした。

そのまま、朝までK子は自分の部屋でじーっとしていたそうです。

その後、再びその女性がK子の部屋に現れることはなかたそうです・・・。

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