投稿者:匿名さん
もう、10年ぐらい前になるかと思います。
夜中、福岡から三瀬峠を越えて佐賀県へ
車を走らせてた時のことです。
当時、付き合ってた女性が居まして、その女が突然、
そこからだれかこっちを見ていると言って、顔を伏せました。
私が見ても、全くなにも見えないんですが、
彼女は指差すのみで何も言いません。
その方向には、ガードレールがあって、
その先は谷で、夜の闇しか見えません。
停車させて、よく見ようとしたら、早く車を出してと
様子が普通じゃ在りません。
その時は、まあそれで済んだんですが、
それから暫くたって富士町の死体遺棄事件が発覚しました。
あの日は、道に迷ってそのあたりも走った筈なんですよね。
あとから、考えるとあれはほんとに見えてたんじゃないかなと思いました。
彼女とは、それから暫くたって別れましたが、
もう向こうの世界の人になってしまいました。
すっごいきれいな子で、東京の女子大を卒業してマスコミ志望だったのが、
就職浪人でこちらに戻って来てた時に知り合った訳です。
危ないとこがあるとは思いましたが、ほんとに自分で命を絶つとは
思っても見ませんでした。
そうそう、序ですがその日の深夜、福岡へ戻ろうと車を走らせてました。
トンネルを通ろうかとも思ったんですが、
霧の中を走るのも風情があるかと峠を越えようと、
そちらの道を選んだのですが、物すごい霧で、全くみえません。
途中、どうしようもないと車を道路わきの空き地へ停めて
休憩しようとしました。
彼女はここも嫌だから早く帰ろうと言います。
ただ、あまり霧が酷いので私は疲れて、ちょっと休憩したくてたまりません。
タバコをくわえ、車外へでました。
乗ってる時には気づかなかったんですが、たて看板が目に入りました。
そこには、「目撃者を探してます」とかいてありました。
そうです、福岡の親不孝通りで、タクシーに乗ったまま、
行方不明になったOLの白骨化遺体が発見されたとこでした。
もちろん、あわてて車を発進させたことはいうまでもありません。