投稿者:ちちゅさん
私の祖母の実家のお墓があるお寺は、非常に歴史が古く、
由緒のあるお寺と言う話なのですが、
「住職が住めないお寺」なんです。
「昔は、住職さんがいて、お盆やお彼岸の頃になると檀家は、
重箱に、お米を一杯入れて、お寺に持っていっんだ。
そうすると、お寺さんは今度お返しに、重箱に、おはぎや、
あん団子を一杯詰めてくれたんだよ」
と祖母は、よく話してくれました。
いつ頃から「住職の住めないお寺」になったのかと聞くと、
「太平洋戦争が終わってから」と言うことなのです。
「戦争中、住職さんは『戦争に行きたくない。』って、首を括って自殺したんだ。
戦後、新しい住職さんが来たんだけど、
すぐに病気(原因不明の高熱)で、亡くなってしまった。
次に来た住職さんも病気になり、お寺を出てしまった。
その後、何人か新しい住職が来たのだけれど、
みな、すぐに亡くなったり、病気になり出て行ってしまったり
(必ず、原因不明の高熱)で、
とうとう、誰も住まない(住めない)無住のお寺になったんだよ。」
「首をつって自殺した、住職の「祟り」らしい・・・」
と、近所では言われています。
私が小学校2年生くらいのとき、祖母に連れられ、
お墓参りに行ったとき、それまで荒れ放題だった、
本堂が綺麗になっていて、びっくりした事がありました。
新しい住職さんが、お寺に入ることになり、改修工事をしたとのことでした。
「やっと、住職になってくれる、お坊さんがきてくれた」
と、祖母が喜んでいたのもつかの間。
ご住職は、半年もしないうちに、お寺を出てしまいました。
やはり、「原因不明の高熱」だったそうです。
今でも、そのお寺は「無住」のままだと、聞いています。