投稿者:しょうじさん
映画”リング”が流行る前・・・。
あれは約10年も前になるかな。
当時19歳だった私は、先輩の家でみんなして飲んでいました。
ひょんな事から心霊スポットに行こうと誰かが言い出し、
みんな酔った勢いで賛成しました。
お酒が抜けている人が運転して計3台の車で
”犬鳴””十三仏””仲哀”の三箇所に行きました。
先輩の持っていたビデオカメラでそれぞれ三箇所を撮影しました。
小学生の頃からビデオカメラで遊んでいた私がカメラ担当となりました。
”犬鳴”では何も起こらず、ビデオに写っているのも普通のトンネルと山道でした。
”十三仏”でも何も起こらず、ビデオには
いたずらばかりされている状況が映っているだけでした。
仲哀トンネルです・・・。
当時、トンネル内に入る事が出来ました。
道路の舗装工事が始まったばかりの頃でした。
”七曲がり”みんなこう呼んでいました。
なんでも7回曲がるまでに幽霊が出るとか・・・。
道路の脇に”お地蔵さん”やら”銅像”(木彫り?)らしきものが
いくつか並んでいたと思います。
歩きながらそれらをビデオに撮っていました。
帰ってビデオを再生しました。
仲哀の所になり、みんな言葉をなくしていました。
画面にはお地蔵さんの顔のアップ・・・。
音声はもうトンネル内を撮影してる時のものになっても、
画面にはずっとお地蔵さんの顔のアップがあるのです。
昔のビデオカメラですから、そんな機能はついていませんでした。
第一、録画ボタンを押したらズームボタンくらいしか
使ってませんでしたから。
変だな・・・私がポツリとつぶやくと、
先輩のうちの一人が「早く消してくれ」と叫びました。
なんでも先輩によると、お地蔵さんの目が動いて
にらんでいるように見えたらしいのです。
見える人には見えるんですね。
考えてみるとお地蔵さんが、これから先は
撮影しないほうがいいと警告していたのかもしれませんね。
そのまま撮影出来ていたら先輩の反応は余計に
ひどくなっていたかもしれませんね。