曹洞宗 久昌寺
山門をくぐった左側に六地蔵がある。
南無六道の化延命地蔵願主大菩薩
地獄道の能化
地獄と云ふのは他人を裁き他人を責めずには
おられない世界を云ふ
餓鬼道の能化
餓鬼と云ふのはもっと欲しいもっと食べたい
常に飢えている欲求不満の世界を云ふ
畜生道の能化
畜生と云ふのは弱肉強食で他に迷惑をかけて
平気な世界を云ふ
修羅道の能化
修羅と云ふのは朝から晩、一日中喧嘩している
世界を云ふ
人道の能化
人間凡夫の浅間しき欲しい、惜しやで日を送り
憎いや可愛いたで夜を明すこれが世の悪業となる
天道の能化
天上と云ふのは佛の世界を云ふ梵語では
枳師帝掲婆又は持地妙幢無辺の心を云ふ
六体地蔵尊縁起
地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六道の化
衆生を救うと云ふ南無地蔵願主大菩薩です
此の地蔵尊にまつわる物語は時代時代を語り継ぐ古老達の仕誦として
藩政時代の寛永年間当時は郊端で安江町の貼り付け場がその後
下安江村に移され其の仕置場の道すがら罪人達の六道の衆生を
化導せんが為安置されたと云います
六体地蔵尊に藩政中期の作赤戸室石と刻まれ2メートルを越す
檀陀地蔵の背面 元禄16年堀川講中
日光地蔵の背面 寛永5年 荒町講中
他の四体には記入はありません六年間に渡り壱体づつ造ったと思われます。
時代はすぎ文化3年浅野川大洪水によって土砂に埋まり雨露にさらされ
永年放置されていましたが地元有志により大正2年発丑5月記の連名碑の
通り流転教友した後当寺に安住の地を得たわけです
昭和56年地蔵堂老朽化に伴い建立世話人様檀信徒有志皆様に
御法力を新しく地蔵堂落慶法要を修行するに到りました。
以来久昌寺六道会の会が設立 この地蔵尊をお護りしています。
更に会員兼信者が一願となって「毎年8月18日地蔵尊大祭」を
厳修してその功徳を奉讃しております
大人より大きな地蔵です。
処刑場跡に供養として安置されていた地蔵が
後の洪水で流され放置されていたのを
大正時代に掘り出して紆余曲折ありながらも
この久昌寺に安置するに至ったようです。
地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六体。