怖い話

祠

投稿者:紅のプー太郎さん


熊本県と福岡県を結んでる、県道なんですが、
道幅も狭苦しくて曲がりくねった峠道になっており、
周辺は雑木林になってて薄暗いんですね。

それで、タクシーでお客さんを送った後、
燃料を入れるために、近道しようと思いココを通りました。
夕方でライトを点灯してる車が多い時間帯ですから、
峠じゃ真っ暗状態でした。
チンタラ下ってると、視界の右隅に人らしいのが見えて、
見直してみたら、半透明でグレーの作業服を着た男性が、
こちらに背を向けて立ってました。
右の小脇には黄色いヘルメットを抱えていて、
一目で生身の人じゃない事は分かり、
慌てふためいて危うくハンドル操作を誤り、
左側の崖下へ転落するところでした。
ブレーキランプを点灯させて、振り返ってみたら誰も居るはずもなく、
真っ暗闇な雑木林が広がってるばかりでした。

この道は前々から知っていましたけど、
気持ち悪いっちゅうか何とも言えない感じで、
本能的に「行ってはいけない!!」と思って、
出来るだけ通るのを避けていたんですね。
次の休日に、近くまで行ったついでに、
男性が立っていた付近を見てみたら、
中型犬の犬小屋みたいな祠があり、花とか添えられており、
よく手入れされてました。
祠に関係ある男性かどうかは、今となっては分かりませんし、
どうゆう言われがあるのかも分かりません。

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