神社じゃなかったんだ

神社じゃなかったんだ 怖い話
神社じゃなかったんだ

神社じゃなかったんだ

投稿者:銀河乃彼方さん

2002年1月の話です。

その日、俺は午前2時まで仕事をしていました。
自転車な上に外は寒いし、疲れていたので近道を通って帰ろうと思い、
いつも通っている大通りでなく、

住宅街を通り抜けることにしました。
その道の途中に、ある企業の工場と神社があります。

先に工場の正面を通り抜け、
神社へと向かうのですが、工場を通り抜けて神社が見えた頃
それは起こりました。
何かが耳元でつぶやいている、そんな感じです。
時間が時間だし、少しは怖いと思っていましたし、

それは幻聴だと思って聞こえないフリをしていました。
ですが、神社を通り抜けた直後です。
何も見えないし、さっきまでの喋り声は聞こえません。

ですが、確実に俺の体の周りをなにかがついてまわってるんです。
怖くなって、俺は携帯で家に電話しました。
親を無理やり起こしてしまったのですが、それらを言い、

笑われつつも気を紛らわす為に話をしました。
すると、親が「誰かと一緒に帰りよんじゃないん?」と聞いてきました。
俺は間違いなく一人です。

誰かと一緒なら、怖がる必要もありません。

一緒じゃないと言ったら、親がどこを通って帰ってきよるの、と聞いてきました。

そして、俺は裏道を通っていると答えました。

その直後、親が玄関で塩を持って待っとくけんはよ帰ってきい。と一言。
気配が気になりつつも家に帰ると、
用意してもらっていた塩でお清めをしました。

それでどうにかなるものかと言うわけではないですが、
お清めの際、俺は心の中で
「俺にはどうすることも出来ません、帰ってください」
と、つぶやいたのです。

なんとなく、体が軽くなったような気がしました。

後日聞くと、工場の正面で誰かが亡くなったそうです。
ともあれ、何で俺にずっとついてきたんでしょう…。
今、その場所を通っても何も起こりません。

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