投稿者：屋敷サカエさん
会社で経験した話です。
当時、この会社の外に古い倉庫がありました。
昼でも無気味な雰囲気の建物で、昔この建物が仕事場で、
夏は冷房がいらない程冷えていて、冬も暖房が効かないくらい寒い。
「当時は大変だったんだぞ！」
先輩達から話をよく聞きました。
しかし、老朽化が激しくなり、いよいよ取り壊しが決まりました。
解体当日、お払いが行われ、重機のアームが建物に…
その時「キャー！」と言う悲鳴が建物から！
周りの人達は気付かなかった様ですが、僕には確かに聞こえました。
その時、なぜか自然と涙がこぼれて来たのを覚えています。
異変が起きたのはその頃からでした。
会社での怪現象が減少しはじめ、建物がすっかり壊され、
整地された頃にはパッタリと…
あれだけ騒がしかった社内がまるで別の場所の様に静かに…
ある夜、空き地になった建物跡を通った時、
僕の耳元で「サヨナラ……」と女性の声が。
周りには誰もいません。
きっと、会社の霊が別れを告げていったんだと思います。
先輩達は、会社を退職し当時を知る人はもう居ません。
寂しくなった会社で、僕は現在も仕事をしてます…
7年前の話しでした。
