投稿者:花さん
他県に住む友人が遊びに来たときの事です。
もう四年くらい前でしょうか。
隣の県に住む友人Yが私を訪ねてきました。年下だけどしっかりした子です。
久々の再会だったので私も休みを取って遊びに行きました。
ちょっとした観光にあちこち行ったりショッピングしたり。
車の中でこういう会話になりました。
Y「今日朝起きたらさ、手にこんな変なアザができててさ」
みると右腕にちょっとした黒いアザができていました。
痛みもなにもないという事で放っておけば治るんじゃない?という事にし、
その話は終わりました。
そうこうしているうちにもう夜中になってしまいました。
Yは翌日帰ってしまうので、このまま家に帰るのはもったいないと考え、
近場にドライブに行くことにしました。
とはいえもう夜中の2時。
何があるわけでもない町だったので、以前蛍を見たことがある某ダムに行くことにしました。
車がダムに続く山道に入ったとき、Yは少しおびえた表情になり、こういいました。
Y「ねぇ、ここ何?何か変じゃない?」
このダムは自殺や殺人事件が最近あった場所でもありました。
私も以前は一人でよくドライブに来ていたものでした。
Y「ねぇ、なんだかすごく怖いんだけど。ここいったい何?」
私はかまわずハンドルを握り、ダムを一周するとYを宿泊するホテルへ送りました。
心なしか、Yはダムに行ってからすごく疲れたような表情を見せました。
翌日Yは帰宅し、私もいつもの生活に戻っていました。
数日して、Yからこんなメールが着ました。
Y「変なとこ連れて行ったから、出たよ。連れて帰ったみたい。」
以下はYから後日聞いた話です。
ダムに行ってからYはすごくいやな予感がして仕方なかったんだそうです。
Yは霊感が強いらしく、そういうものを感じ取っていたようでした。
翌日自宅に帰って床につくと…女性の霊が現れたんだそうです。
女性の幽霊はYの右腕を強くつかんだそうです。
翌日目が覚めると右腕にできた黒いアザが手でつかんだ跡のように大きく変わり、
Yは知り合いに霊能者にお祓いしに行ったんだそうです。
霊能者は「あんた達がダムに行ったのは女の幽霊が以前から誘いこんでいたから」
「きっとYの友人も本人の知らない間に操られてあのダムに行ったの」
言われてみれば蛍の季節でもない時期はあのダムには行ってなかったし、
なぜドライブ先にあそこを選んだのか…
なんだか女性の霊にとり憑かれていたのは自分だったのかと後で怖くなった話でした。