投稿者:紅のプー太郎さん
昔(といっても十数年前)私は
博多の六本松の独身寮に住んでいました。
ある深夜、お得意さんから電話があり
佐賀市内まで行く用事ができました。
通常は佐賀へは九州自動車道経由で行くのですが、
六本松からは263号線経由の
三瀬峠越えが近道なのでこのルートを取ったのです。
これが恐怖の始まりでした。
今でこそきれいな新トンネルができ
快適な峠道ですが当時はくねくね曲がった
細い道の旧トンネルを通らねばいけませんでした。
さて トンネルの中に入るとバックミラーにボーっと青白い光がひとつ・・
ゆらゆらしているのが見えました。
「また 三瀬の暴走族か・・まいったな。・・」
このあたりは、夜な夜な博多の暴走族が走り回る名所でした。
「抜かすんなら はやく抜いてくれ・・」
なかなか追い越そうとはしません。
とうとうトンネルの出口まできました。
トンネルを抜けると右手に大きな池が見えました。
その瞬間!光はぐんぐん車に近づきリアウインドウを突き抜け、
助手席と運転席の間からフロントガラスを突き抜け、
池の方に消えていきました。
「何じゃ・・ありゃ?」
その晩は無事仕事を終え、そそくさと寝てしまいました。
翌朝は暑い日差しが差し込んでいました。
車に乗り込みエアコンのスイッチを入れたその時・・
フロントガラスに赤ん坊の顔がクッキリと浮き出てきました。
「げげ・・なんっじゃ・・きみわるい・・」
早速タオルで拭き取りましたがいくら拭きといっても
エアコンを入れるとまた顔が浮き出てきます。
とうとうこの車は後輩に譲りました。
が・・ この後輩もまもなく不慮の事故が原因で会社を辞めました。
車は総務で処分しました。
あの旧トンネルはまだあるのでしょうか?
あのトンネルを出たところの池は何という池なんでしょうか?
知っている方がいましたら教えてください。